~「赤磐ぐんぐんだより」は、

 松田以外のぐんぐんスタッフが育てる会会報用に書いていますが、今月は松田が担当会です~


2021年度も終わり、いよいよ年度替わり。

お子さんたちも進級・進級の時期となりました。

 

今回のテーマは『療育の卒業』についてです。

 

赤磐ぐんぐんは、「児童発達支援事業所」のため、就学前のお子さんが対象の事業所です。
そのため、年長さんは全員3月で卒業となります。

療育の開始時期はお子さんそれぞれで、
短い方では1年ちょっと
長い方の中には1歳台から通ってきてくださっているので4年以上という方もおられます。

 

いつも通りの療育をしながらの最終回。
一つの区切りとして年長さんたちと卒業式を計画しました。

幼稚園や保育園で経験していることもあり
「卒業式」についてはイメージもあるようです。

でも、赤磐ぐんぐんの卒業式は園歌もないし園長先生や来賓の方のお話もありません。
(コロナ禍での卒業式なので、私たちスタッフも皆がどんな卒業式をしているかは??)

人生で初めて園で経験した卒業式との違いに混乱しないように、
流れを用意するとともに、必要なお子さんには事前にご家族へLINEもしてお知らせしました。

 


すると

「卒業式なら正装?」
「いつもの勉強や遊びとかはなくて、卒業式だけで終わるの?」
「席はどこ?」などなど、
ご家族からの質問に加え、ご家族経由でのお子さんたちから質問が色々ありました。

 


素晴らしいなと思います。


予告されたことで、
自分にとっての不足している情報を考えることができて、
お父さんお母さんに心配や不安なことを聞くことができていること。

また、それらの質問に対して

「行ったら分かるから」ではなく
「不安なら、先生に聞いてみよう」とすぐ動いてくださるお父さんお母さんたち。


 

小学校生活でも
何か心配なことや不安なことがあったら
こういう風にご家族がお子さんの疑問に向き合い一緒に考え、
必要な人(たとえば学校の先生など)とも一緒に考えあっていけることができれば、
これから先、色々あっても きっと大丈夫!とも思えます。

 

 

卒業証書と共に、ご家族へも卒業証書をお渡ししました。

 

私たち赤磐ぐんぐんの週一回の短い療育では
お子さんの成長幅はそこまで大きくできません。
私たちスタッフは そんなにスペシャルな魔法は 唱えることができません。



お子さんの成長は
「家族同室型」をしてくださった ご家族の頑張りと
「家庭での宿題」に取り組んでこられた ご家族の努力の賜物だと心から思います。

 

卒業に向けての面談をする中で、
ご家族の皆さんが色々お話してくださいました。

 

「診断が出て、療育に初めて来た時、
  『うちの子は、こういうところに来ないといけない子なんだな』と思えて、
 実はすごくショックだったんです。
 でも、今はあの時に診断を受けて赤磐ぐんぐんに通えたから、
 今のわが子があって、我が家があると思うんです」

 

「毎日のように『ぐんぐんにいつ行けるの?』と聞いていて
 すごくここに通うのが楽しみみたいなんだって話をしたら
 先生が
 『とっても嬉しいです。
 それって、いつなのか知りたいと思ってるってことかもしれないから、
 カレンダー活用してみませんか?』と言ってくれて、
 なんか
 『雑談からでも支援に繋げるぞ!』みたいな
 気迫っていうかすごいなぁと思いました。
 そのおかげで、園の行事とかお休みとかの混乱もなくなりました」

 

「以前は『自信がないことはやらない!』というタイプだったんですが
 療育で『難しかったら手伝うよ!』と
 早めに教えてもらったり手伝ってもらったりすることが続いて
 ちょっとずつ自分からも『ここやって』と頼んだりもできるようになってきて
 『教えてもらってできたのも、できたに入れたらいいんだ』と
 思えるようになってきたみたいで、
 チャレンジできるようになってきたと 園でも言ってもらえました。
 ぐんぐんで教えてもらえたおかげです」

などなど、嬉しいお話をたくさん聞くことができました。


 

面談では、こっそりうるうるしながらお話を伺うことも多く
卒業式では証書を読んだら100%泣くのが分かっていたので
スタッフの皆にお願いしてしまいました(笑)。


子どもたちからも絵や手紙をもらうこともあり
「先生たちが大好きだよ」との手紙にうるうる。

子どもたち同士でも「またどこかでね」「元気でね」とお別れをしている姿に、
またしてもうるうる。
毎年この時期はハンカチが手放せません。


 

お子さんたちの卒業、
そして小学校入学、
本当におめでとうございます。

心から
皆さんの門出を応援しています。

 


また、4月からは進級もするぐんぐんメンバーたち。
同室メンバーやぐんぐんの先生たちも少し入れ替わりがあります。
それでもハートフルなぐんぐんスタイルは変わりません。

 

さらにパワーアップしたぐんぐんになるよう、スタッフ一同頑張っていきます。

今後ともどうぞよろしくお願いします。


 

(赤磐ぐんぐん療育スタッフ:松田紗代)